よろしゅうあおがり

 何かのきっかけで、急に昔のことを思い出すことがある。

 今日思い出したが、大津市追分にあった京都産業大学追分寮では、食堂で食事を終え、「ごちそうさまでした。」と食器を持って行くと、食堂のおばちゃんが「よろしゅうあおがり」と言って食器を受け取っていた。

 九州の人間にとって、「よろしゅうあおがり」と言われても、「???」。大いに違和感を感じていた追分寮生も多かったと思う。

 ぴったりくる標準語はないようだが、「よろしゅうあおがり」は、「ごちそうさま」に対しての言葉であり、京都などの方言で、「はい、どうも」「お粗末でした」くらいの意味のようだ。

ネットでチェックしてみると、「よろしゅうあおがり」という本も出版されている。

 「よろしゅうあおがり」と言ってくれていた、追分寮のあの食堂のおばちゃんは、今どうしているのか。お元気だろうか。今もどこかの食堂で、「よろしゅうあおがり」と言っているのだろうか。